昨日(2月9日)は大口式ベーシックコースの講演を東京で開催いたしました。
北海道、秋田、東京、千葉、愛知、京都、兵庫の各地から多くの皆さんにお集まりいただきました。コロナウイルスの影響か、日曜日の東京にしては若干、人気が少ないように感じましたが、東京駅八重洲口から徒歩5分程度の会場で午前10時のスタートです。
午前中の講演シーンです。お天気も良く、窓からの日差しが気持ち良い会場でした。
午前の講義
午前は症例解説を中心に大口式のコンセプト、器具の操作方法などについて講演いたします。スクリーンに映されている画像は大口式によるピンホールエクスパンジョンの術前、術後です。
ピンホールエクスパンジョンとは骨を割って(骨折させて)拡げるリッジエクスパンジョンとは違い、小さなピンホールを順次拡大してインプラント窩を形成する方法です。
0.5ミリのピンホールさえ形成することができればそれを拡げることでインプラントを植立することが可能です。マッターホルンのように鋭くとがった細い骨であっても骨移植やGBRを行うことなくインプラント治療ができるため、ほとんどの症例にインプラントを行うことができるようになりました。
午前の講義ではそれらの概念、方法論について、まずは頭に入れていただきます。
午後の実習
午後からは豚肋骨を使用した実習です。豚の肋骨は細いため結構リアルな実習が行えます。
しかも、人間の歯槽骨よりも硬いため、デモンストレーションではあらゆるテクニックをご紹介します。今回もブレンベース社のご協力を得て、インプラントを埋入するまでの実習を行いました。この場を借りて、ブレンベース社にお礼を申し上げます。
白いトレー内にあるのが豚肋骨です。大口式の器具を使用して細い骨を拡げてインプラントを植立します。
実習で使用するインプラントも本物を使用します。インプラントはマイティスインプラント大口タイプです。ダブルスレッド(二条ネジ)を付与して、スピーディな埋入と初期固定がしっかりと得られるのが最大の特徴です。
今回も多くの皆さんにお集まりいただき大口式の基本をお伝えすることができました。
骨を削るという概念ではなく骨を拡げることで骨を温存することができます。生体には無駄なものはありません。骨は出来るだけ残した状態でインプラントを行うことで生体の拒否反応も抑えられるはずです。
一昔前は不要と言われた盲腸でさえ、やはり必要な臓器と言われるようになりました。
これからも先を見据えた医療をお届けできるように努めたいと思います。